こんにちは!
料理人歴20年、魚料理歴10年以上の魚料理人シンゴの「サカナログ」です。
日々の食卓に魚料理を取り入れたいけれど、「スーパーで買った魚があまり美味しくなかった…」そんな経験、ありませんか?
せっかく料理に手間をかけても、素材の鮮度が落ちていれば味も半減。特に魚は鮮度が命と言われるだけあって、選び方ひとつで料理の出来栄えがガラリと変わります。
今回は、魚料理歴10年以上の経験をもとに、「スーパーで失敗しない魚の見分け方」を伝授します。美味しい魚を選ぶのにカンは必要ありません!
刺身用・切り身・丸ごと・加工品など、種類別にポイントを解説。
「どこを見ればいいのか分からない」「パックされてるから判断がつかない」と感じている方こそ、ぜひ参考にしてください。
切り身の魚の選び方 〜 色・質感・ドリップをチェック

スーパーで最もよく目にするのが「切り身」の魚。焼き魚や煮付けに便利ですが、見た目だけでは鮮度が分かりにくいのが難点です。
✅ 見るべき3つのポイント
- 色が鮮やかかどうか
→ 赤身(サケ・マグロなど)は鮮やかな赤。白身魚(タイ・タラなど)は透明感のある乳白色が◎。
血合いと呼ばれる部分の色が鮮やかなものは加工して時間がたっていない証拠です。
変色している(灰色、茶色っぽい)場合は避けましょう。 - 身が締まっているか
→ 表面がぷるんとハリがあり、崩れていないものが理想。
乾燥してパサついているものは加工して時間がたっている可能性が高いので
避けたほうが無難です。 - ドリップ(液体)が多く出ていないか
→ 鮮度が落ちると、魚の細胞から水分(ドリップ)が出てきます。
パック内に赤っぽい水分が多いものは避けましょう。
特に冷凍の魚を解凍する際にドリップが多くでてしまいます。ドリップが多い場合は
解凍品の可能性もあるのでラベルをよく見てみてください。
丸ごと一匹(生魚)の見分け方 〜 魚の「顔」に注目!

丸ごとの魚は選ぶのが難しいと思われがちですが、実は“見た目”でハッキリ分かる部分がたくさんあります。
✅ 特に見るべきはここ!
- 目が澄んでいるか
→ 新鮮な魚の目は黒目がくっきり、透明感があります。
白く濁っていたり、へこんでいるものは鮮度が落ちている証拠。 - エラが鮮やかな赤か
→ 鮮魚コーナーで「開けて見てもいいですか?」と聞いて確認するのもOK。
くすんだ茶色はNGです。 - 体表が艶やかでぬめりがあるか
→ ピカッと光っている魚は新鮮。ぬめりがあるのも良い兆候(※ベタつきはNG)。
逆に乾燥してカサカサしている魚は避けましょう。 - お腹がふっくら、破れていないか
→ お腹が破れていたり、柔らかくなっている魚は傷みが進んでいます。
以上のような所を見てみると鮮度が落ちている魚を見ることはできますが、
パット見てキラキラ輝いている子がいたら買いです!
鮮度バツグンのお魚は絶対美味しいです!
ご自身の目利きを信じてワクワクしながら選んでいただければと思います!
刺身・お造りの見分け方 〜 見た目の“みずみずしさ”が命

刺身用の魚は生で食べるものなので、特に鮮度が大切です。
✅ 見分けるコツ
- 角が立っているか
→ 切り身のエッジがシャープに見えるものは切りたて。
時間が経つと角が丸まり、水っぽくなってきます。 - 色ツヤ・照りがあるか
→ 赤身は鮮やかで、表面に適度な艶があると◎。 - パック内の水分量
→ ドリップが多い=鮮度が落ちている証拠です。 - 盛り付けの丁寧さ
→ 丁寧に並べられている刺身は、店の品質管理がしっかりしている可能性大です。
もし購入する金額に余裕のある人はラベルに【天然】と書いてあるものをオススメします。
特に養殖のお魚の可能性が高いのは、
「タイ」「ブリ」「カンパチ」「ハマチ」「サーモン」「マグロ」
このあたりは養殖物がでまわっています。
「サーモン」「マグロ」はそこまで味に差は感じませんが
「タイ」「ブリ」「カンパチ」「ハマチ」の養殖はあまりオススメできません。
鮮度が良ければじゅうぶん美味しく食べられますが、鮮度が落ちると味もかなり落ちてしまうので
できれば避けた方がベターです。


このようにパックのラベルの所に養殖や天然と書いてあると思うので、
お刺身を選ぶ際は参考にしてみてください。
干物・加工品の選び方 〜 脂のりとパッケージを見よう

干物や西京漬けなどの加工魚も、ポイントを押さえれば外れを引きにくくなります。
✅ 判断ポイント
- 脂がのっているか
→ 見た目に「白っぽい脂の層」が見える干物は当たり。
身の色がくすんでいたり、パサついて見えるものは避けましょう。 - 製造日・消費期限の確認
→ できれば製造日が新しいものを選ぶ。冷蔵の場合は保存状態にも注意。 - ラップの内側に霜がついていないか(冷凍干物の場合)
→ 冷凍焼けしている証拠なので避けるのがベター。
干物の焼き方も解説しております。こちらも是非ご覧になってください

まとめ:魚を選ぶことは、料理の第一歩
新鮮な魚を選ぶ力は、魚料理を楽しむための「土台」です。
何を作るかも大事ですが、「どんな素材を使うか」から料理は始まっています。
スーパーの魚売り場で5秒立ち止まって、目・色・質感に注目してみてください。
最初は難しく感じても、慣れてくると「おっ、これはいい魚だな」と直感で分かるようになります。
そしてその感覚こそが、料理をもっと楽しく、美味しくしてくれる力になります。
今日から少しだけ、魚選びの目を養ってみませんか?
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