こんにちは!
料理人歴20年、魚料理歴10年以上の魚料理人シンゴの「サカナログ」です。
今回は、初夏から夏にかけて旬を迎える魚「アジ」をテーマに、選び方・さばき方・絶品レシピまで、実用的な内容をまとめました。
刺身、なめろう、アジフライ、南蛮漬け……どれも手軽で美味しく、食卓がパッと華やぎます。
魚料理をもっと身近に楽しみたい方、ぜひ最後まで読んでみてください。
アジってどんな魚? 〜味わいと栄養の魅力〜

アジ(鯵)は日本の家庭で非常に親しまれている魚の一つ。中でも「マアジ」は全国各地で水揚げされ、刺身から揚げ物まで幅広く活用できます。
特に美味しくなるのは6〜8月の初夏から夏にかけての時期。産卵期を迎えたアジは脂がのり、身に旨みがぎゅっと詰まっています。地元で水揚げされた「地アジ」ならさらに鮮度抜群。刺身で味わえばその違いは一目瞭然です。
また、アジは栄養価にも優れています。
- DHA・EPA:脳の働きや血液サラサラ効果
- たんぱく質:筋肉や肌の材料に
- ビタミンD・B群:骨の健康や疲労回復に役立つ
青魚ながらクセが少なく、子どもでも食べやすいのも魅力です。
鮮度を見抜く!アジの選び方

アジの料理は素材の鮮度で味が決まります。プロが実践しているチェックポイントをご紹介します。
- 目が澄んでいて黒目がくっきり
- 体表にツヤがあり、ゼイゴ(かたいウロコ)がしっかりしている
- エラが鮮やかな赤で、においが気にならない
逆に、目が濁っていたり、体がぐったりしているものは避けましょう。
スーパーではできるだけその日の朝に入荷した「地アジ」や「活〆」と表示のあるものを選ぶのがおすすめです。
三枚おろしの基本と包丁のコツ

アジは小型で扱いやすく、魚をおろしてみたい等の魚さばき初心者にもおすすめの魚です。
ちなみに私も最初におろした魚はアジで必死に何十匹もおろしたのを覚えてます。
三枚おろしの手順
- 包丁の背でウロコをやさしくこそげ取る
- ゼイゴを包丁で削ぎ落とす
- 頭を切り落とし、腹に切り込みを入れて内臓を取り出す
- 中骨に沿って、片身ずつ包丁を入れて三枚に分ける
コツは、包丁をまっすぐに引くように動かすこと。力を入れすぎず、骨の感触を頼りに切り進めましょう。
【ポイント】
包丁はよく研いでおくことが大切。切れ味が悪いと身がボロボロになりやすいので、和包丁を使うとよりスムーズです。
和包丁の記事でも紹介しましたが、魚をおろす場合は出刃包丁を使ってください。
和包丁の記事はこちら

絶品アジレシピ4選
アジの美味しさを引き出す、家庭でも手軽にできるおすすめレシピをご紹介します。
アジの刺身 〜素材を味わう王道〜

新鮮なアジを三枚おろしにし、皮を引いてそぎ切りに。
刺身はシンプルなぶん、鮮度と包丁の引き方で差が出ます。
アジの刺身はショウガとネギで食べるのが相性バツグンです!
【プロの一工夫】
バーナーで皮目を炙って「炙りアジ」にすると、香ばしさが加わってさらに旨い。大葉、みょうが、すだちなどの薬味と一緒にどうぞ。
アジのなめろう 〜酒の肴の定番〜

刺身用のアジに味噌、生姜、ネギ、大葉を加えて包丁でたたき混ぜるだけ。
ご飯にも酒にも合う万能メニューです。
【プロの一工夫】
梅干しを少し加えると「梅なめろう」に。
ご飯にのせて出汁をかければ、即席の「アジ茶漬け」にもなります。
私はお寿司の添え物で使う「ガリ」をほんの少し入れてます。
味が少しまろやかになって美味しいですよ!
アジフライ 〜外はサクッと、中はふわふわ〜

下処理したアジに小麦粉→卵→パン粉をつけ、180℃の油で1分半〜2分ほど揚げます。
【プロの一工夫】
パン粉は生パン粉がオススメ!サクッとふわふわに揚がります。
ただ揚げすぎは注意です。揚げたてに塩をひとふり、またはレモンやタルタルソースでどうぞ。
タルタルソースに刻んだシバ漬けを入れると、ピンク色のタルタルソースになってキレイです!
アジの南蛮漬け 〜作り置きOKな万能常備菜〜

アジを一口サイズに切って揚げて、甘酢に野菜(玉ねぎ、人参、ピーマンなど)と一緒に漬け込みます。冷蔵庫で3〜4日保存可能。
【プロの一工夫】
あとから甘酢に漬けるので揚げる際は少し長い時間揚げ過ぎたかなと思うぐらいしっかり揚げてください。
野菜はスライサーを使うと時短に。暑い日でもさっぱりと食べられるので、夏バテ気味の時にもぴったりです。
余ったアジの保存&リメイクアイデア
- 刺身用はラップに包んで冷蔵庫で即日中に消費
- 刺身の残りは小分けして冷凍保存(1週間以内が目安)
- 冷凍してあったアジは、解凍したあとアジフライや南蛮漬けにリメイク可
- フライは翌日パンに挟んで「アジバーガー」にも!
料理が苦手な人でも取り入れやすいのがアジの魅力です。
基本的に刺身用のアジを使ったほうがいいと思います。
まとめ:旬のアジはうまい!プロの目で選んで、美味しく食べよう
アジは、刺身、焼き、揚げ、煮物…どんな調理にもマッチする万能魚。
特に旬の時期には、旨みと栄養がぐっと高まり、家庭でも料亭のような味わいが楽しめます。
魚料理を始めたい方、料理に少しこだわりたい方にこそ、アジはぴったりの一匹です。
今日の食卓に、ぜひ取り入れてみてください。
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